住職のつぼやき[管理用]

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宗教って、何?

 ・・この前の法要の時、息子が久々にお寺に帰って来て、食事をしながら僕に聞いた。

 「お父さん、宗教って、現代人にとって、何の意味があるんやろ?」と。

 難しい事、聞きよんなぁ・・と思いながらも、今、サラリーマンをやって悩んでいる息子の想いが、ビシビシ伝わって来た。
 僕は言った。
 「これは、お父さんが常に思っていることやねんけど。・・宗教とは、心を自由にする手段やと思うねん。
 ・・鳥のはばたきや。鳥が自由に空に飛ぶように、こころが羽ばたくねん。・・そんな手助けやと思う。
 だから、心を狭めるような教義などは、自由になることから真逆やと思うので、お父さんはそれは宗教やと思わない。」と言った。
 すると、「じゃ、お寺の存在意味は何?」と、ぬかしてきよったで、ごじゃりまする。
 僕は「心の解放を、手助けする場所や。だから、お父さんはお寺を使って、歌のコンサートとしたり、お芝居をしたりもするねん。もちろん、紙芝居もそんな気持ちで作って演じている。・・百の説教よりも、一つの歌が心に残ったりすることもあるやろ。どんな説教よりも、一枚の絵が心を癒すこともあると思うねんで。」と言った。
 「・・ただし、それはお父さんが勝ってに思ってることやで。」と、付け加えた。
 
 「ふーん」と言って、この息子との会話は終わったのが、僕は本当にそう思っている。
 さて、息子は何を思ったろう?

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