住職のつぼやき[管理用]

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『安心した』と言ってくれ!

 昨日のお参りの途中での話。
 僕の携帯に突然の電話。
 檀家さん宅を出て、(番号を見て)車の中で折り返しの電話をする。
 知らない奥さんからの悩みの相談電話であった。

奥さん「・・あの六歳になる子供で、相談にのってもらえませんか?・・今から主人とお寺に行かせて頂いて良いでしょうか?」
僕「今日はちょっとお参りで遅くなるのですが、込み入ってお話ですか?・・よろしければ、今お話頂けませんか?(『どこのどちらさんか知りませんが?』とは言わんかったが・・)」
 
奥さん「今日の朝、息子が私に『僕、お星さまの所に行くねん。』と言うんです。・・それが気になって、気になって。大丈夫でしょうか?」
僕「それは毎日、そう言っているのですか?」

奥さん「いいえ、今日が初めてです。

僕「幼稚園か?保育園で何か変わったことがありましたか?たとえば、いじめとか?」

奥さん「聞いていません。いや、聞けませんでした」
僕のこころの声「それを聞かなあかんで」
僕「それで、幼稚園の先生に何か無かったか、聞くとか?・・もっと他に、子供さんの挙動に何か信号がなかったですか?・・たとえば最近、子供さんの身に大きな変動か何かがなかったですか?」

奥さん「そう言えば、私今、妊娠していて、もうすぐ第二子が生まれるんのですが・・、この間、二人水子になってしまっていて。それで、今お腹の子を大事にしすぎて、息子にをかまってやれないところが、あったかも・・。今年から小学校に入るし、大丈夫と思って。」

僕「ひょっとしたら、息子さんは『僕にもかまって』と信号を出して居られたんと違いますかね?」

奥さん「そうかもしれません。そうかもしれません。それでは又。」

そう言って、電話が切れた。
どこの誰だか知れないけれど、『安心した』と言って欲しかった。

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