その当時の本願寺の御門主は、第十一代[顕如(けんにょ)]という御名前のお上人でした。
「困ったのお~、いったいどうすれば良いのじゃ。」と、悩みに悩まれた顕如上人。
本願寺では、連日、白熱した会議が続きました。
そしてその結果・・、
顕如上人「・・もはや、やむを得ない。ご開山[親鸞聖人]様以来の、お念仏のご法灯をここで絶やす訳にはいかない。
・・信長は約束を守らぬ者と聞く。おそらく、我らがおとなしく本願寺を退出しても、門から出た所を狙って、われ等を襲う可能性は十分ある・・。いや、きっとそうするに違いない!・・さすれば、こちらが先手を討つか⁉」
と、お上人は全国のご門徒に『檄文』をしたためました。
そして、信長軍へ宣戦布告をしたのでした。
「仏敵、信長を討てー!」
「お寺を守るんじゃー!」
「なまんだーぷ、ナムアミダーブ!」
と、ついに、本願寺教団と信長軍との戦いが始まったのです。
この戦いは、のち『石山(いしやま)合戦』と呼ばれ、途中、何回かの休戦和睦があったのですが、結果的に十一年間の長きに渡り、続くことになるのでした。(ながーっ) つづく