住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「ダム湖に消えた村」(その2)

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(お爺さん)「この村はな、・・・昔々の話や。源氏と平家というお侍さんたちが戦をしてな、平家軍が負けて、この滝畑の村に逃げて来たんや。・・そして、ここに隠れて住み着いたんやな。それで『源氏に見つかったらあかん⁉』ということで、その風習がずっと続いてな、今でもあまり、目立つことは好まんのや。
 それで、ちょっと前まで、五月の鯉のぼりも、目立つから上げたらあかんかったんやで。」

(子供たち)「へぇー。そんなん嫌やわ。えらい昔のことやのに!」

(お爺さん)「そやなぁ、でもそれだけ、目立つまい目立つまいと、ずっと思ってたというこっちゃ。」
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(お爺さん)「・・それから時は流れて、昭和っちゅう時代になってな、戦争も終わり、この滝畑も、子供が一杯おったという時期があったんや。・・そら賑やかで賑やかで、小学校の運動会なんか楽しかったなぁ。」
 あのなぁ、『学校橋』という吊り橋を渡って、毎日学校に通ててんでぇ。」

(子供たち)「へぇー、ええなぁ。毎日冒険みたい!」
 つづく

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