住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「犬たちをおくる日」(その7〔最終回〕)

ファイル 1014-1.jpg(動物慰霊碑)
(職員)「・・さぁ、そろそろおじさんの話も終りにしよう。
 それじゃあ、最後にみんなを丘の上の〔動物慰霊碑〕に案内しよう。」
(子供)「動物慰霊碑って何?」
ファイル 1014-2.jpg
(職員)「それは亡くなった犬や猫たちに、気持ちを込めて、手を合わせる場所なんだよ。・・さぁ、みんなで行こうか?」
(子供)「うん、解った。」

 そして子供たちと職員は、動物慰霊碑へと手を合わせに向かいました。

 『捨てられる動物たちの命を、一頭でも減らす社会をめざして。』、この願いを胸に、これからも愛媛県動物愛護センター職員の奮闘の日々は続きます。 おしまい

(おわりに)
 この紙芝居の原作者『今西乃子』さまが、このお話の元となった『動物愛護センター』でのお写真を大きくパネルにされ、現在、教育関係機関等に、『写真展』を開く為の『無料貸し出し』をなさっておられます。
 今、「命」の大切さを早急に考えねばならないすべての現場に、インパクトを与えるお写真ばかりです。
 ご関心ある方は、是非、下記の(ちらし)のあて先まで、ご連絡を。
ファイル 1014-3.jpg
 ・・さて、(先日、生で聞かせて頂いた)原作者:今西先生のご講演から、僕が心に残ったお話を少し述べさせていただく。
 先生は、まず我々聴衆に『皆さんは、自分自身が好きですか?』と尋ねられた。
 そう、たいていの方は『・・どちらかというと、嫌い』という雰囲気だった。
 次に先生は、『では、次の質問。・・皆さんは、将来、幸せになりたいですか?』と聞かれた。
 答えは皆が『イエス。』
 そして先生は続けておっしゃられた。『では、自分自身が嫌いだと思っている方が、将来、幸せになれるでしょうか?』と。
 会場はシーーンと静まった。
・・そして『それは、やっぱり無理やろな』とつぶやきが聞こえた。
 そして先生は『そうなんです。幸せになるには、自分自身を好きにならればダメなんです』と。
 そして『では、どのような自分なら、好きになれますか?』と先生は聞かれ、皆は『自分の弱点を直せば、好きになれるかな・・』と、つぶやいた。
 又、『素直で優しい自分になれば、』とか、『困っている人を救うことが出来る自分になれば』とかも聞こえた。
 それを聞かれ、『つまり、誰かを救う(助ける)事ができる自分になるということは、結果的に自分を救うことにもなるのではないでしょうか?』と話された。
 そして『それが、幸せになる方法なんだと思います。』と、まとめられて、『だから(弱い立場の)動物を救うって事は、自分自身も救うことにもなるのです。だから、私は自分が幸せになるために、(人間によって)虐待されている動物たちを救う為の活動をしているのです。』と述べられた。
 ・・味わい深いお言葉である。
 自分が幸せになるための方法。それは、他者への思いやりを持つことなのである。・・そう、おっしゃっておれるような、そんなお話だった。
 今西先生、とても素晴らしいお話をありがとうございました。合掌 

関連ホームページ 
 http://amour918.blog.fc2.com/blog-entry-1111.html
 
 

紙芝居:「犬たちをおくる日」(その6)

ファイル 1013-1.jpg
(職員)「さて、辛いお話をした後は、先ほどの選ばれて助かった犬たちの話をしよう。
 あの子犬たちは、このセンターで約一ヶ月間大事に育てられるんだ。
ファイル 1013-2.jpg(育てられた犬たち)
 一度は捨てられたけど、ここで助かった命だ。
 だから今度は、新しい飼い主に貰われて、二度と捨てられないように、しっかりうちの職員が社会化トレーニングをするんだよ。
 誰からも可愛がられる様になるためにね。」
ファイル 1013-3.jpg
(子供)「おじさん、僕達もその子犬たちを貰うことが出来るの?・・その何だっけ、『譲渡会』だっけ?・・その会に参加できるの?」
(職員)「うん、大丈夫だよ。でもその前に、犬たちの事をちゃんと解ってもらう為に、勉強会に出てもらわなければダメだ。
 それを『講習会』っていうんだよ。
 その講習会は、『命を預かる責任の重さ』を感じてもらうことが目的なんだ。」
ファイル 1013-4.jpg
(職員)「ちょっと聞くけど、君たちは犬や猫を可愛がる時、幸せな気持ちにならないかい?」
(子供)「うん、なるよ。とっても優しい気持ちになる。」
(職員)「そうだね。動物を可愛がることは、自分も幸せになることなんだよ。
 それで、みんなに幸せになってもらう為に、新しい飼い主になりたいっていう人達におじさん達は、〔八つ〕の条件を出しているんだ。」
(子供)「えっ、条件って何?」
(職員)「うん、たとえば『家族みんなが動物を飼うことに賛成ですか?』とか、『死ぬまでちゃんと飼えますか?』とか、『ご近所に迷惑を掛けることはありませんか?』とか聞いて、その全部の条件を守ってくれる人だけに、子犬を譲るんだよ。」
(子供)「ふーん、そうなんだ。今度こそ、子犬たちに幸せになってもらいたいもんね。」 つづく

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