ふと、思ったのだが、・・四六時中、僕は『紙芝居』製作の事ばかり考えている。
お経をお勤めした後も、自転車で檀家参り移動中の時も、ご飯を頂いている時も、テレビを見ている時も、お風呂に入っている時も、布団に入った時も、・・考えてみたら、次に作る『紙芝居』の事ばかり考えている。
・・どんな絵にしようか? 何枚で次の話は終らそうか?
主人公にどんなセリフを言わせようか?方言はどうする? 説明書きが多すぎるのでどこかをカットしようか?
今度の空の色は何色を塗ろうか?青にするか?青に白を多く混ぜて薄くするか?いや、いっそのこと、赤にするか?黄色も混ぜ込み、濃い夕焼け色にするか?
場面は朝が良いか?いや、雨を降らすか? 脇役は出すか?動物は出すか?犬にするか?そうしたら、犬の種類はどうする?
・・真面目一辺倒で話を進めるか?ギャグを挟むか?
宗教的な話にするか?いや、説教臭くしないようにするか?
・・考えてみたら、いつも考えている(笑い)。
昨日も晩御飯を食べてる時、突然、僕は妻に「日本の江戸時代後期の牛は何色やろか?」と言った。
妻は、いつもの事ながら「何色でもええんとちがう」と言った。
僕は「田んぼの作業を手伝う牛は、黒か?それとも濃い茶色か?」と続けた。
そんな事どうでもええやんか、邪魔臭いなぁというような顔をしてテレビからこっちを見ずに、「茶色でええんとちがう」と言った。
「そうや、こげ茶に黒を混ぜてみるわ」と僕が言ったら、「そうしい」と言った。
一時が万事こんな調子で、僕の毎日は過ぎてゆく。
そう、このブログを書いている今も、次のストーリーの構成を考えている。
楽しいのだと思う。・・きっとそうに違いない。
幸せなのだと思う。・・こんなに打ち込めることがあって。
先日、友人が「120作も作ったら、もう作るネタも無いでしょう」と言った。
そんな事は無い。・・まだまだ作りたい話が一杯ある。
おそらく、仕事がなかったら、朝から深夜まで作り続けているだろう。
又、ある友人が「紙芝居を作っている時と、会場で演じている時とどっちが楽しいですか?」と尋ねて来た。
僕は、間髪おかずに言った。「作っている時。話を構成している時」と。
さらに、僕は続けた。
「もっと楽しいのは、完成した時より、完成間近な時。真っ白な場面が、色付いていく時。」と答えた。
友人は「それって、プラモデルを作るのと同じやん」と言った。 そうかもしれない。
僕にとって、紙芝居は「プラモデル」作りのようなものなのかもしれない。
でもこの「紙芝居」というプラモデルは(そうだ!『紙モデル』と呼ぼう!)、部品も設計図も完成図も何もない、極めて想像力と根気がいる作品である。
さて、『つぶやき』はこのへんにして、そろそろ、紙モデルの世界に戻りましょうか。