住職のつぼやき[管理用]

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映画「阪急電車」のプロローグ

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 『人はそれぞれ皆、いろんなやりきれない気持ちを抱えて生きている。
 死ぬほど辛いわけではないけれど、
 どうにもならない想いを抱えて生きている。
 ・・そして、その気持ちは誰にも言えないのだ。
 誰かに言っても仕方のない事だと 諦めるしかない。
 皆、そう思っている。
 自分自身で解決するしかないんだ。

 この世界には こんなにもたくさんの人がいるのに、
 同じ場所で 同じ時間を一緒に生きている人が こんなにもいるのに、
 それは 何の意味も持たない。
 名前も知らない人達は、私の人生に何の影響ももたらさないし、
 私の人生も誰にも何の影響も与えない。
 世界なんて、そうやって成り立っているんだ。
 そう思っていた。 
 でも・・・。』 映画「阪急電車」のプロローグより

 歳末恒例の「今年の漢字」は《絆(きずな)》に決まった。
 この《絆》という言葉を、まるで暗示するかのように、今年上映された映画が、『阪急電車 =片道15分の奇跡=』ではなかろうか? 
 僕は今年見た映画〔邦画ナンバー1〕にこの映画を挙げたい。
 あまりにこの映画が気に入った為、映画を見た後、原作を買い、サントラを買い、そして先日ついにDVDまで買ってしまった。
 まぁ阪急電車には、学生時代に(通学で)いろいろとお世話になったという思いいれもあってのことだと思うが・・。
 この映画の内容を、ちょっとだけ述べる。
 「宝塚~西宮北口間を15分で走る、えんじ色の車体にレトロな内装の、阪急今津線。
 その電車に、さまざまな『愛』に悩み、やりきれない気持ちを抱えながら、偶然乗り合わせただけの乗客たちがいた。
 電車内という限られた空間で、それぞれの人生がほんのちょっと重なり合い、影響し合い、そして離れていく。
 数々の出会いが重なり、そこに生れる小さな愛の奇跡。 
 勇気を持って踏み出せば、いつもとは違う景色が、人生が、そして素敵な出会いが待っている・・。」という、有川浩さん原作の(皆が主役の群像劇)の名作である。
 もう一度云う。・・僕の今年見た邦画ナンバーワンである。

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