住職のつぼやき[管理用]

記事一覧

※画像をクリックすると拡大されます。

私の役割とは?

 変な話であるが、今日、お参りに行かせて頂いた檀家さん宅で、僕はそこのご主人に聞いてみた。
 「ご主人、この未曾有の大惨事に対して、宗教者としての僕の役割って何だと思いますか?・・僕は何をすべきでしょうか?」
 頭が混乱している僕は、このような(稚拙な)質問をあちこちでしている。(檀家の皆さん、勘弁してください)
 このご主人は僕に対して、
 「住職さんて云うか、宗教者に今求められてるのは〔心のケア〕でっせ。・・今は、まだ住職さんの出番と違いまっせ。・・今は自衛隊などの専門家の出番であり、そんな焦ってもあきまへん。・・今行ったら、かえって迷惑でっせ。・・いずれ、必ず住職さんの出番が来ますって。」 こうおっしゃられた。
 その時、僕の携帯電話に、地域の副区長さんから電話があり、『次月、地域の年配の方たちに講演をして欲しい』と連絡が入った。 理由はこのような社会的状況なので、『平常心であること。そんな心のあり方』などを(紙芝居を使って)話してほしいとの事であった。
 そんな会話を、横で聞いて居られた先ほどのご主人は、「ほら、みなはれ、こっちの人間も焦燥感・無力感にかられてまんねんで。・・こっちでも、住職さんがやらなあかん事が、ようさん、ありまんねんで。・・焦りなはんな。」と言われた。
 その通りかもしれん。
 又、こんな状況なので、こちらでの『春の彼岸法要』はお休みにしようかと悩んでいた僕は、檀家さんに「今週の土曜日、いつもどおり『法要』をやりますんやろ?・・行かせてもらいますからね。こんな時やもん。皆でお参りせな。・・孫に『ばあちゃん、日本沈没するの?』って聞かれましてん。テレビや友達から影響を受けますんやろな。まだ小さいのに。是非、お参りに行かせてもらいますから。」と言われた。
 僕は改めて、今、こちらでの僕の役割を再確認した。 合掌

上に戻る