住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「地獄のはなし」 その5

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 さぁ、「地獄詣で」の旅を続けようかのぉ・・。
 地下四階が、《叫喚地獄》。
 これまでの罪に加えて、酒を飲み、人を傷つけたものが落ちる地獄じゃ。
 ここでは、酒の代わりに、熱でドロドロに溶けた〔銅〕が呑まされるんじゃ。
 そして地下五階が、《大叫喚地獄》。
 嘘をついたり、約束を破ったものが落ちる地獄じゃ。
 ここでは、鬼が〔鉄バサミ〕で、その嘘をついた者の舌を引き抜くのじゃ。
 その下が、《焦熱地獄》。
 ここは、これまでの罪に加え、自分勝手な考えや、振る舞いをし、人を困らせた者が落ちる地獄なのじゃ。
 ここでは、頭から肛門まで、鉄串で突き通され、地獄の炎をあぶられるのじゃ。
ファイル 590-2.jpg
 地下七階は、《大焦熱地獄》。
 ここは、これまでの罪に加え、清らかに生きようとしてる者を、辱めた者が落ちる地獄じゃ。
 ここでは、炎でできた刀で、皮を剥がされるんじゃ。
 そして、最下層が、《無間地獄》。別名《阿鼻地獄》とも云う。
 悪という悪、すべて犯したものが落ちる地獄じゃ。
 ここは、巨大な動物、蛇、鬼、毒虫などが、うじゃうじゃ居て、絶え間なく、噛み付かれたり、刺されたりするのじゃ。
 
 どうじゃ、悪兵衛。
・・地獄で恐ろしいのはな、死ぬ事が出来ないという事じゃ。
 たとえ、切り刻まれても、フゥ~ッと、涼しい風が吹くと、又元通りになってしまう。
 そして、その犯した罪が消えるまで、何十年も何百年も、繰り返し繰り返し、その刑罰を受けねばならないのじゃ。
 ・・そして、もう一つ、地獄には別の世界があってな、そこは〔子供たちの地獄〕なのじゃ。
 それを聞いて、「えっ!」と、悪兵衛は驚いた。  次回、最終回。つづく

  

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