住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居「ある抗議書」と「恩讐の彼方に」の彼方に・・

  昨夜、特養老人ホーム「白寿苑」の月例『法話会』で、新作紙芝居「ある抗議書」と「恩讐の彼方に」の《怨みと許し》をテーマにした〔菊池寛原作〕の二本立て紙芝居をしてきた。
 テーマは『罪と罰』。
 今回は、いつもの「昔、むか~し・・」から始まる郷愁を誘う『紙芝居』とは違って、重いテーマの話となったが、僕自身がやりたかったテーマでもあったのだ。
 話が難しくなって、会場が白けないかと心配したが、昨日は『ケアハウス』のしっかりした方が多かったので、実施に踏み切った。
 ・・これは、死刑制度や教誨制度、〔加害者の懺悔と被害者家族の怒り〕、そして〔怨みと許し〕。そんな重いテーマが目白押しの話なので、僕自身が人生の大先輩である入所者の皆さんから、そこの所をどう感じられるかを聞いてみたかったのである。
 でも、『ある抗議書』を読んでいる途中、会場にクリスチャンの方がお一人居られる事を思い出し、あせって『セリフ』を二回ほど噛んでしまった。(この話は、読みように依ったらクリスチャンを傷つけかねない話なので・・。)・・が、終ってから、恐る恐るその方に感想を聞いてみたら、「今日の話は良かったですわー。ものすごく考えさせられました。」と、言って下さったので、ほっと胸を撫で下ろしたが・・。
 さてそれでは、皆さんの感想をまとめて、今日は終わりたい。
「人殺しをしたからといって、すぐに死刑はあかん。・・やっぱり反省して、長い時間掛けて(『恩讐の彼方に』の主人公のように、)罪を償って、被害者家族に謝ってから、そして死刑になるべきや。」
「お住っさん、やっぱり悪いことしたら、死刑になるという法律はあった方が良いと思いまっせ。・・歯止めになるもん。」
「人を裁くのも、裁かれるのも、どっちも嫌やわ。」・・エトセトラ、エトセトラ。
 現代の「恩讐の彼方に」の彼方には、いったいどのような『罪と罰』が、待っているのであろうか?・・願わくば、罰など無い方が良い。

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