住職のつぼやき[管理用]

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「マニア」って何?

 今、一つの言葉が自分の中で、ずっと引っ掛っている。
 それは「マニア」という言葉の意である。
 ・・先日、或る〔研修会〕で、うちの宗派の熱心なご門徒(信者)さんが、ご講師の先生に一つの難しい質問をされた。
 (質問内容は忘れたが、)その時、隣の住職さんが僕に「あの人は〔浄土真宗マニア〕やから・・。熱心なことやねぇ。」と(ちょっと皮肉っぽく)言われた。
 その時から、「〔マニア〕って一体何やろか?」・・と思い始めたのである。
 辞書にはこう書いてある。
〔マニア〕=ギリシャ語で『狂気』のこと。(普段から自分の得意とする専門分野に没頭する生活習慣を持つ人物のこと。)又、(特定の事柄ばかりに熱狂的な情熱を注ぐ者。) 日本では『オタク』とほぼ同意に用いられることがある。
 ・・・とある。
 そうか、〔マニア〕と〔オタク〕は、同意やったんや。
 「でも、待てよ。」 僕等は〔浄土真宗〕の僧侶や。つまり、その道の専門家ではないか!?・・僕等こそ、〔マニア〕に成りきらなアカンのと違うやろか?・・それを「あの人は〔マニア〕や!」と言うのは、「自分は、これでご飯を食べてますけど、〔ど素人〕でんねん。」と言っているのと同じにはならないか?
 そんな事を思っていると、あの〔マニアびと〕がちょっと羨ましくなった。
 どう頑張っても、僕は〔真宗マニア〕には成れそうもない。
 冷めた自分が、常に自分の中に居て〔マニアック〕に成れないのである。
 僕は浄土真宗の僧侶としては、ずっと〔ど素人〕で生きていくのかもしれない。
・・あぁっ、願わくば〔紙芝居マニア〕ではなく、〔仏教マニア、真宗オタク〕と呼ばれてみたい!

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