住職のつぼやき[管理用]

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《3人の精霊》と《三人の御仏(ミホトケ)》 ~仏教版『クリスマス・キャロル』

ファイル 417-1.jpg(「クリスマス・キャロル」のパンフレットヨリ)
 この冬の(クリスマス)シーズンと、(相反する)夏のお盆シーズンに、よく演じる一本の『紙芝居』がある。
 それが、チャールズ・ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」を無理やり、時期を〔お盆〕に変えて、仏教:日本昔話にした『極楽讃歌』である。
ファイル 417-2.jpg(「極楽讃歌」の表紙)
 この僕の大好きな「ディケンズ」の名作。是非、紙芝居化しようとは思っていたのだが、日本のお年寄りはまだクリスマスに好意を持っておられない方が多い。(老人ホームでアンケートを取った結果解った)
 ・・それで、このクリスマスの話を、なんとか日本風に変えてやろうと考え、『日本の〔クリスマス〕って云ったら、なんといっても〔お盆〕でしょう!』と(勝手に)結論を得て、時代も江戸時代にして作った。そして、主人公の〔スクルージ〕という名も〔スグベエ〕に変えた。(今思えば、この方法はグッドアイデアではなかったかと勝手に思っている〔笑い〕)
 さて、ストーリーはこのHPの『出前メニュー』の欄を見ていただく事にし割愛し、今日はこの『クリスマス・キャロル』に出てくる〔3人の精霊〕の話をしたい。
 原作では、この精霊達は〔過去〕・〔現在〕・〔未来〕を司る《霊》として登場する。
 これを『仏教版』にするにはどうすれば良いか?
 それで思いついたのが、仏教の〔三人の御仏〕であった。
ファイル 417-3.jpg(過去に現れた『釈迦仏』)
 仏教では〔過去〕に、『釈迦仏』という《御仏》が現れ、我々を教え導いた。・・だから、この仏様に過去を司る《精霊》の役をやってもらった。
ファイル 417-4.jpg(現在を守る『地蔵菩薩』)
 そして『釈迦仏』が亡くなってから、56憶7千万年後に現れると予言されている〔未来〕の仏『弥勒(ミロク)菩薩』までの『つなぎ』役として、〔今〕の我々を守ると云われている『地蔵菩薩』に、〔現在〕を司る役をして頂いた。(ついでに、空も飛んでもらった)
ファイル 417-5.jpg(未来の仏『弥勒菩薩』)
 そして最後に、今お話した未来に登場すると云われている『弥勒菩薩』に〔未来〕の霊の役をして頂くことにした。
 こうして、紙芝居作者の独断と偏見にて、《3人の精霊》は、《三人の御仏》として、見事に変わったのでございました・・とさ。お時間です。 おそまつ。

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