住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『ダンテの「神曲」(煉獄界)』 その4

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ダンテ「ウィルギリウス様、あの人達は〔炎の中〕で身を焼かれているのに、なぜか、皆、喜んでいるように見えます。
・・何か、おかしな趣味のある人達のサークルなのでしょうか?」
ウィルギリウス「ダンテ、再三言っているが、ここは地獄ではなく、自らが反省し、身を浄める場所なのだ。
 彼らは、自らの意志で身を焼いている。生前の〔淫らな欲望〕の罪を浄化するために!
 それより、いよいよ、ここが〔煉獄山〕の頂上!
 お前もここで身を焼かねばならないのだ。〔天国界〕に行く為に!」
ダンテ「ひぇー、嫌でございます!炎の中に飛び込むなんて、私にはそんな勇気はございましぇん、・・引返しましょう!」
ウィルギリウス「だめだ!ダンテ、何を恐れる。・・さぁ、勇気を出して、炎に飛び込むのだ!」
ダンテ「そんなこと出来ましぇーん。うぇ~ん・・、ウィルギリウス様、許してくださーい!」
ウィルギリウス「ダンテ、この炎の向こうには、美しい天使たちが、お前を待っているのだぞ!
 又、お前がかつて愛した〔ベアトリーチェ〕も天使となって待っていてくれているのだぞ!」
ダンテ「わかりました!すぐ、飛び込みます!イエッサー!」
ウェルギリウス「なんと、あっさりした奴。さっさと行け!
・・そして最後に言っておく。私ともここでお別れだ!私はまだ天界には行けないのだ。さらばだ、ダンテ!」
ダンテ「えぇっ、ウィルギリウス様ともここでお別れなのですか?・・・まぁええか。天使の〔ベアトリーチェ〕が待ってくれているんだもん。バイバーイ!」
ウィルギリウス「なんという薄情な奴・・。はよ行け!最後におもいっきり、炎の中へ押してやろ!」
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ダンテ「ひぇー!あつ、あつ、あつ!・・・・・。うわっー!」
 〔煉獄界〕これにて終わり。次回いよいよ、〔天国界〕!

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