住職のつぼやき[管理用]

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もう一つの「西本願寺・(日曜講演)」でのエピソード

 今日は、先日の「西本願寺・総会所」での『日曜講演』の時の、恥ずかしいが、面白いエピソードを書いてみたい。
 この『日曜講演』のお話を「西本願寺」から頂いた時、家内が喜び、「お父さん(僕の事)、そんな、京都の『本願寺』でお話させて頂ける機会なんて、一生の内に一回、有るか無いかよ。・・是非、お母さんを呼んであげなさい!私も両親に声を掛けとくわ」と言った。
 僕はその時、なぜか嫌~な胸騒ぎがした。・・が、家内に言われた通りに母親に電話した。
 「・・お母さん、別に来んでもいいよ。遠いし、・・忙しいやろ。来んでもエエねんで!」と、遠まわしに『来るなサイン』を送って電話を切ったのに、・・案の定、当日、僕の母親は来ていた。(・・しかも、前列に!)
 (ついでながら、一番後ろに家内の両親も居た)
 母親の顔を気にしながら、皆さんにお話するのは、実にやりにくい。
 それでも、どうにか『紙芝居』と講話を終えて、司会者の方が「一度、ここで『控え室』にお戻りになって、五分ほど休憩を取って下さい。それから質疑応答の時間にしたいと思います」と言って下さったので、その通りにした。
 そして、お茶を一杯よばれ、又すぐに会場に戻ったら、・・なんと母親が、前に出て来ていて、僕の『紙芝居』をせっせ、せっせと直しているではないか。
 その姿を会場のお客さん達は、じぃ~っと見て居られる。
 僕はあわてて、「お母さん、今、直さんでもエエから!後でやるから、席に戻っとって!」とあせる僕の声がマイクに乗ってしまい、軽やかに会場に流れ、苦笑と爆笑を生んだ。
 僕は心の中で「絶対、『マザコン』やと思われてるわ。明日から僕はマザコン坊主の烙印付きや」と悲しくなって、僕はこそこそと直していると、なんと母親は、会場のお客さんの方を向いて、頭を下げて「いつも、うちの息子がお世話になってます。有難うございます」と中央で言っているではないか!
 あわてて、「別に、今日の会場のお客さんに、僕はお世話になってない!なってない!」と喉まで出て来たが、ぐっと止め、会場のお客さんに向って、「ありがたいもんですね。本当に母親とは・・」と、思ってもない裏腹なことを言って、場を繕った。
 でも、絶対、会場の皆さんは「このマザコン紙芝居坊主!」と思ったに違いない。
・・こうなるような予感がしたんや。だから嫌やったんや!母親呼ぶのは!(ちなみに家内の両親はそそくさと帰ってしまわれた)
 最後に裏腹な一句。「親思う、心にまさる親心。今日の訪れ、なんと思わん」by(吉田松陰)

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