住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『源信さまと地獄・極楽の話〔往生要集より〕』 第2部~その2~

源信僧都:「はい、又皆さん、お会いしましたね~。今日は、怖い、怖い、怖い、怖い、地獄めぐりを致しますよ~。はい、このねぇ『往生要集』というのは「(極楽に)往生(する為の)要(文を)集(めたもの)」という意味なんですねー。なぜか私に《淀川長治》氏の霊が憑依したみたいねー。怖いねー。はい、この作品は私の44才の時の作品です。では、皆さん、地獄へ参りましょう!」
ファイル 195-1.jpg 〔等活地獄〕
「地獄は全部で《八つの世界》に分かれております。解り易く喩えたら、地下八階まである〔地獄デパート〕だと想像してみて下さい・・。
 その地下一階が〔等活地獄〕です。
 ここは、殺生をしたものが落ちる地獄でございます。
 ここに落ちた罪人は、相手を殺さねば自分が殺されるという猜疑心の虜になり、人を見れば誰彼かまわず襲いかかり、お互い殺し合います。しかも皆の爪が〔鉄〕になっている為、互いに切り裂き合い骨だけになってしまうのです。
 しかし、死んでも涼しい風がどこからともなく吹いて来て、又蘇り、元の姿になって又殺し合いを繰り返すのです。これがこの地獄の特徴なのです。怖いね~。では下に参りま~す」
ファイル 195-2.jpg 〔黒縄地獄〕
「第二の地獄は〔黒縄地獄〕です。
 この地獄は、〔殺生〕プラス〔盗み〕を働いたものが落ちます。
 ここは〔獄卒〕と呼ばれる鬼達が、墨縄(スミナワ)で罪人の身体に碁盤の目の線を引き、その線に沿ってノコギリでズタズタに切り刻むのです。こうして罪人の身体はサイコロ状になってしまいます。
すると又、例の涼しい風が吹いて来て、肉片に掛かり元の身体に戻り刑が再び執行されるのです。この苦しみが何度も何度も繰り返されるという事です。」
ファイル 195-3.jpg 〔衆合地獄《刀葉林》〕
「その下の地獄が〔衆合地獄〕です。ここは〔殺生・盗み〕プラス〔邪な淫らな行為(不倫)〕をしたものが落ちます。
ここの地獄の一つに《刀葉林(トウヨウリン)》という所があります。
地獄の鬼たちは、罪人達を《刀の葉をした林》の中に放り出します。すると、その中の一本の大きな木の頂上に美しい〔松島ナナ子〕さん似(?)の女性が立って居て、罪人達を誘惑します。(女性の罪人の場合は〔キムタク〕が立っていて誘ってくれると思って下さい。・・別に〔ヨン様〕でもかまいません) 男の罪人たちは、我先にその女性を捉まえようと、刀の葉で切り刻まれながら必死で「ナナ子ー!」と言って登ります。・・が、頂上に着いた時、ナナ子さんは(キムタクでも良い・・もうエエか〔笑〕)は地上に居て、又誘惑するのです。こうして、罪人達はいつまでも身体を切り刻みながら血だらけになってその木を登ったり降りたりするわけです。ここは欲情ゆえにその苦しみが繰り返される地獄なのです。」
ファイル 195-4.jpg 〔叫喚地獄〕
「第四番目は〔叫喚地獄〕といいます。ここは、〔衆合地獄の罪〕プラス〔お酒に溺れて生活を乱したもの〕が落ちます。
・・・あっちょうど《刑》が始まったようです。見てみましょう。ここは、〔牛頭(ゴズ)〕と〔馬頭(メズ)〕という鬼たちが、罪人を縛り上げ「さぁ、もっと大きな口を開んかー!」と言って、お酒の代わりに沸騰した《銅汁》を流し込むのです。ああ、惨くて見てられません!・・・今日の所はこの辺で終るとしましょう。サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ・・ つづく」

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