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紙芝居:「でんでんむしのかなしみ」(後編)

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こうして、お友達を順々に尋ねていきましたが、どの友達も同じ事を言うのでした。
 それで・・、
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 とうとう、はじめのでんでんむしは気がつきました。
 「悲しみは誰でも持っているのだ。
 私ばかりではないのだ。
 私は私の悲しみを堪えて生かなきゃならない。」
 そう思ったのでした。
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 そして、このでんでんむしは、もう嘆くのをやめたのでありました。
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 おしまい。

(余計なあとがき)
 でんでんむしの絵を(デフォルメして)描くのは難しい。(どうしても昔のテレビの『ウルトラQ』のナメゴンのイメージが強くて・・、でも結果的にナメゴンになってしまったが。〔笑〕)
 ・・それで、僕はブックオフに行って、『ちいさないきもの くらしと飼いかた』という子供向きの図鑑を買って来て、〔でんでんむし〕をそこから写して描いた。・・が、結果的にナメゴンから離れることは出来なかったが。
 実はお参りの途中、本物のでんでん虫を見つけた。しかし、お参りの途中なので、摑まえて持って行く訳にはいかず、帰ってきたらもういなくて、(案外すばしっこい生き物なのかもしれん・・)結局は図鑑からの写生になってしまった。
・・以上が、余計なあとがき(その1)である。
(その2) はじめは、でんでんむしの殻の中の悲しみの絵を、ものすごく具体的に描いていた。(たとえば、仲間どおしの喧嘩とか、仲間の死。又は敵に襲われてる場面とか・・)
 でも妻に、「人によって思い出の中の〔悲しみ色と形〕は違うものであり、喧嘩や恐怖を〔悲しみ〕と捉えない人もいるのではないか?」と言われて、全面描き直した。・・それでこのような色と形の表現になった。
(その3)この話は、仏教説話「子供を亡くしたゴータミー(http://o-demae.net/blog/archives/500.html)」の話に大変よく似ている。おそらく、作者『新美南吉』師のベースに「ゴータミー」の話が頭にあったに違いない。(でないと、20代でこのような話は書けんやろう・・と思うのだ。もちろん南吉師のおいたちは壮絶だが。)
 でも、そんなことはどうでも良い。
 妻にも言われたが、「ゴータミーの話」よりも、「でんでん虫の話」の方が、よりシンプルで普遍性を持つお話となっている。(子供には遥かに解り易い!)
 〔美智子皇后〕が、子供の頃にこのお話をお聞きになって、「深く心に残っているお話」と絶賛されたこの物語。
 『仏教』という一つ教えを越えたこの名作!
 悲しみの共感こそ、今の子供たちに伝えねばならないメッセージがある・・ような気がしてならない。
 だから、僕は今年この作品を持って、子供たちの集まるあちこちの場に行き、お話したいと思っている。