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紙芝居:「カルピスを発明した僧侶 ~三島海雲伝~」 (その4)

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 大正十二年九月一日、関東大震災が起こりました。
 家屋十三万戸、死者十万人の被害を出し、東京は焼け野原となり、壊滅的打撃を受けました。
 その時〔海雲〕は、東京の渋谷のカルピス本社に居り、この震災を経験します。
 が、運の良く、海雲の会社はほとんど被害を被りませんでした。
 しかし東京の大半は、見るも無残な状態で、水道も止まり、飲み水もままならない状態でした。
 この時、海雲は『自分の出来る事は何か?!』と考え、「そうだ!うちの本社は水が出る。水を配ろう。いや、せっかくだから、そこに〔氷とカルピス〕を入れて、美味しくして配ってあげよう!」と思いつきます。
 そして金庫の有り金〔二千円〕を全部使い、トラックを四台調達して、震災から翌日の九月二日に、東京中に〔カルピス〕を配ることにしました。
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 「どうぞ、皆さーん! 冷たいカルピスですよー。これを飲んで元気を出してくださーい! もちろん無料ですよー。」と、海雲はトラックに乗って、街中、カルピスを配って回りました。
 この行動の早さに、街中の人々は歓喜しました。
・・が、一部の新聞は、『感心なことである。・・広告なのであろうが。』
と書きました。
 これに対して海雲は、「私はカルピスを配ったら、広告になるだろうという気持ちは微塵も無かった。困った人達を助けたいという、全く純真な人間としての衝動から動いたのである。」と、のち語っています。 つづく 次回、最終回