住職のつぼやき[管理用]

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幻覚に悩む奥さんの話

 《認知症》にも、さまざまな種類がある。
 大きく分けて『アルツハイマー型』と『脳血管性』の二つと言われている。(昔、特養老人施設で教えてもらった。)
 ・・が、これはひょっとすると、『レビー小体病(幻視や妄想が出る病気)』と呼ばれる(近年、注目されている)認知障害かもしれない、・・と思った今日の話。
 今朝、或る檀家さん宅へお参りに行ったら、ご主人が出てこられて、「妻(74~5歳)はまだ寝てますが、拝んでください」と言われた。
 僕は『おかしいなぁ~、いつもはキチッとされている奥さんが・・。風邪でもひかれたかな』と思いながら、お参りをさせて頂いた。
 そして、帰ろうとしたら、ご主人が「院主さん、最近、妻が〔幻覚〕を見るようになって、困ってますねん。・・昼夜も逆転してしもて、夜中ずっと起きてるんで、私がまいってます。仏壇の上に誰か居るとか、ずっと狸がいててうるさいとか・・。動作も遅いし物忘れもひどくなって・・。」と、深刻な顔で話された。
 僕は素人なので、ハッキリした事は解らないが、『それって、〔レビー小体病〕という認知症の初期症状やん』と、とっさに思った。(この疾患は、早期の正確な診断で治療効果が出ると云われている)
 僕はご主人に、「すぐに専門のお医者さんに掛かった方が良いですよ。ボケてきましたでは、手遅れになりますよ。又、今のままではご主人が倒れてしまいますよ。介護サービスを利用した方が良いですよ」とも言った。
 「はい、そうしますわ。・・でもうちの家内はプライドが高いので、診てもらうの嫌がりますやろなぁ・・」と、ご主人は言われた。
 僕は、早めに《認知症》のガイドブックをコピーして、持っていってあげようと思ったのであった。 待っててや!
 

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