住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「アミダ仏物語」 (中編)

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(世自在王仏)「・・どうした、法蔵。何か悩んでおるようじゃな? ・・感じる、感じるぞ、・・いかんぞ、悩みは暗黒面に通じる。フォースじゃ、フォースの使ってしゃべるんじゃ!」
(法蔵菩薩)「はい、〔マスター・ヨーダ〕・・じゃなくて、〔マスター・セジザイ〕。マニアックな表現は、顔だけにしてください。・・話を元に戻します。

 私は、自分が仏となって〔仏の国〕を作り、・・頑張って《自力》で修行して来た者達だけを、受け入れる世界を築こうと思っておりました。
・・が、それでは、不十分である事に気がついたのです。
 なぜなら、自分の力で修行ができない弱い人々が、多くいるからです。
 私は、それらの人々を救いたいのです!」

 それを聞いて、〔世自在王仏〕は、
「ほぉ~、お前の望みは大層大きいようじゃな」と言った。
(法蔵菩薩)「はい、〔マスター・ケノービ〕・・じゃなくて、〔マスター・セジザイ〕。 私はすべての人々を救う為に《48個》の誓いを立てたのです!」
(世自在王仏)「何っ!《48個の誓い》だと! まるで、相撲の決めワザのようなその数字!
・・具体的にその中身を(掻い摘んで)教えてくれんか?!」
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(法蔵菩薩)「はい、マスター。この誓いは、罪ある者、無い者、すべての人々が救われる為に、立てました。
 いわゆる私の《マニアック》、いや《マニフェスト》です!
 その一つ・・。
 もし、私が悟りを開き、《仏》と成って《仏の国》を完成させたのち、その理想世界に、地獄の苦しみを受そうな者が、一人でも出そうならば、・・私は決して仏にはなりません!
 二つ・・。
 もし、私の《寿命》に限りがあって、死んでしまい、《仏の国》がその時、崩壊するようなことになるなら、・・私は決して仏にはなりません。(仏の国を、永遠に存続させるのです!)
 三つ・・。
 又、私が仏となり、その体から発する《光明》に限界範囲というものがあるのなら、・・私は決して仏にはなりません!(私の発する《光明》は、どこに居ても、どこまでも届くのだ!)
 四つ・・。
 これらの私の誓いを信じ、私の築いた世界に生れたい(来たい)と願うなら、必ず、その者たち皆を招き入れます!・・もし、それが叶わないのなら、私は決して仏にはなりません!
 五つ、六つ・・・(中略)、そして・・四十八!」
 こうして、法蔵菩薩は、《48個の誓い》を高らかにたてた。
 そして最後に・・、
「〔マスター・セジザイ〕、私はこの《マニフェスト》がすべて達成されたその時、はじめて仏となることを誓います!そして理想の〔仏の世界〕を作ります! それが叶うまで、私は又、修行に入ります!」と言った。 
 こうして、〔法蔵菩薩〕は、又、気の遠くなるような長~い修行生活を始めたのだった。 つづく

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