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十二支に入れなかった〔いたち〕の話

 先日、車を走らせていたら、目の前を一匹の素早い〔黄色い影〕が通り過ぎた。
 「あれは何や?・・猫でもない。狸でもない。・・そや、あれは〔いたち〕や!」
 そう、今でも〔いたち〕は、うちの近所を密かに走り回っているのだ・・・。
 それは毎月、『一日(ついたち)』だけの出没なのか?

『十二支に入れなかった〔いたち〕の話』
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 昔も昔、ず~んと昔、ある年の暮れに《神様》は、動物たちにある「手紙」を出しました。
 『元日の朝、新年のあいさつを来たモノ順から、十二番目まで一年間ずつその動物の年にして、《人間世界》を守らせるぞ!』と、そこには書かれてありました。
 動物達はそれは大喜びで、元旦の早朝から、鼠・牛・寅・兎・・・と、順番に御殿に駆け込んで来ました。
 そして、神様からその年を守る動物としての『証明書』を頂いたのでした。・・が、しかし、
 何かの手違いか、〔いたち〕の所だけ神様の『手紙』が来なかったのです。
 そこで〔いたち〕は、毎日のように神様の御殿にやって来て、「もう一度、やり直して下さい!」と訴えました。
 これには〔神様〕もほとほと困り、「のぉ、〔いたち〕どん、一年に《十二日間》だけ、お前の日にしてやるがどうじゃ。それで堪えてくれんか」と、持ちかけました。
 〔いたち〕「一年にたった《十二日間》だけですか?」
 〔神様〕「うむ、たった《十二日間》というが、それは月の初めの一日め。たいそう縁起の良い日じゃぞ!」
 そう言われて、〔いたち〕は「それで我慢します。・・それでその日は《いたちの日》になるのですね?」
 〔神様〕「いや、そうしてやりたいが、それが又騒ぎの元になる。どうじゃ〔いたち〕どん、《いたちの日》の頭に《つ》を入れるのは?」
 〔いたち〕「・・《つ》を付ける。・・《つ・いたち》の日、《ついたち》の日、なんか、その《つ》が気になりますねぇ~」
 〔神様〕「いやいや、《つ》は気にするな。数字でも何でも、《ひとつ》、《ふたつ》、《みっつ》と《つ》が付くじゃろう。」
と、神様にそう言われ、〔いたち〕はようやく納得して帰ったという事です。
 それから月の初めは毎月、『ついたち』と呼ぶようになったという事です。 おしまい

 〔余談〕
 ・・それから、この話に感動した、或る変なお坊さんが、自分の「ぼやき」の《ブログ》の名前も、《つ》を入れて、『つ・ぼやき』、『つぶやき』としたという事じゃ。