(「クリスマス・キャロル」のパンフレットヨリ)
この冬の(クリスマス)シーズンと、(相反する)夏のお盆シーズンに、よく演じる一本の『紙芝居』がある。
それが、チャールズ・ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」を無理やり、時期を〔お盆〕に変えて、仏教:日本昔話にした『極楽讃歌』である。
(「極楽讃歌」の表紙)
この僕の大好きな「ディケンズ」の名作。是非、紙芝居化しようとは思っていたのだが、日本のお年寄りはまだクリスマスに好意を持っておられない方が多い。(老人ホームでアンケートを取った結果解った)
・・それで、このクリスマスの話を、なんとか日本風に変えてやろうと考え、『日本の〔クリスマス〕って云ったら、なんといっても〔お盆〕でしょう!』と(勝手に)結論を得て、時代も江戸時代にして作った。そして、主人公の〔スクルージ〕という名も〔スグベエ〕に変えた。(今思えば、この方法はグッドアイデアではなかったかと勝手に思っている〔笑い〕)
さて、ストーリーはこのHPの『出前メニュー』の欄を見ていただく事にし割愛し、今日はこの『クリスマス・キャロル』に出てくる〔3人の精霊〕の話をしたい。
原作では、この精霊達は〔過去〕・〔現在〕・〔未来〕を司る《霊》として登場する。
これを『仏教版』にするにはどうすれば良いか?
それで思いついたのが、仏教の〔三人の御仏〕であった。
(過去に現れた『釈迦仏』)
仏教では〔過去〕に、『釈迦仏』という《御仏》が現れ、我々を教え導いた。・・だから、この仏様に過去を司る《精霊》の役をやってもらった。
(現在を守る『地蔵菩薩』)
そして『釈迦仏』が亡くなってから、56憶7千万年後に現れると予言されている〔未来〕の仏『弥勒(ミロク)菩薩』までの『つなぎ』役として、〔今〕の我々を守ると云われている『地蔵菩薩』に、〔現在〕を司る役をして頂いた。(ついでに、空も飛んでもらった)
(未来の仏『弥勒菩薩』)
そして最後に、今お話した未来に登場すると云われている『弥勒菩薩』に〔未来〕の霊の役をして頂くことにした。
こうして、紙芝居作者の独断と偏見にて、《3人の精霊》は、《三人の御仏》として、見事に変わったのでございました・・とさ。お時間です。 おそまつ。
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《3人の精霊》と《三人の御仏(ミホトケ)》 ~仏教版『クリスマス・キャロル』
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カンネン亭 2009年12月05日(土)00時02分 編集・削除
らむね様
これは、紙芝居の〔しかけ〕遊びの一つです。
・・ふすまが金色に光り、それがカパッと開いて、お地蔵さまが登場する遊びです。
そう、〔桃太郎侍〕が登場するかのような・・。
「ひとつ、人世の生き血をすすり・・、
ふたつ、不埒な悪行三昧・・、
みっつ、醜き浮世の鬼を、退治てくれよう、お地蔵さん」って、感じです。 おそまつ。
らむね 2009年12月05日(土)17時28分 編集・削除
悪いことをした人のところに、実際にこうやって精霊や仏様が現れて諌めてくれるとわかりやすいのになあ。すぐ反省できるし。生きてるうちに悔い改めることが出来るってすごいことですよね。
カンネン亭 2009年12月05日(土)22時35分 編集・削除
らむね様
生きてるうちに悔い改めるは、本当に難しい事だと思います。
人間には〔エゴ〕があって、それが生きてる内に、休まず動き回るのですから。
いつも、手遅れになってしまいます。
『明日の〔エゴ〕では間に合わない!』byMHK
らむね 2009年12月06日(日)09時37分 編集・削除
このお話のように直接的でなくても、きっとヒントのような形で反省する機会は与えられているんでしょうけどね。気づかなかったり、気づかないふりしたり反省先送りしちゃったり。明日生きているかどうかだって確実ではないのにね。
カンネン亭 2009年12月06日(日)21時36分 編集・削除
3D映画『クリスマス・キャロル』を先日、見ました。
パンフレットの中に、この3人の精霊たちは、悪徳主人公の心の声、つまり、もう一人の(善なる、本当の)自分なのである。・・というような事が書かれてありました。
一人ひとりに、精霊(仏)は棲んでいるのかも・・?
らむね 2009年12月04日(金)21時31分 編集・削除
お釈迦様は襖の向こうから現れたのですね。お地蔵様は箪笥の中からですか(そこが気になる)?