住職のつぼやき[管理用]

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「カラスと一緒にかえりましょ~」

 昨日で、毎月『お寺の出前』に行っている〔特養老人ホーム白寿苑〕への訪問も、通算で《156回目》になった。
 数えてみれば、この施設に通うようになって14年が経つ。
 ・・我ながらよく続いているなと思うし、又、法話ネタもよく尽きないなとも思う。〔笑い〕(そのコツは、テレビの『水戸黄門』と同じ、大いなる連続ワンパターンネタです)
 が、これもひとえに、毎月厭きずによく通って来て下さる、入居者の皆さんあってのことだ。
 又、支援して下さる施設サイドにも、毎月深く感謝している。
 それで、さて、昨日もその『ワンパターン法話会』が終わり、さぁ片付けて帰ろうとすると、毎月来て下さっているFさんが、僕の手を突然つかみ、「ねぇ、お部屋まで一緒に帰りましょう~」と言われた。(誤解しないでもらいたいが、F婆ちゃんと僕は恋仲ではない。可愛いらしいといえば、可愛いらしい婆ちゃんではあるが・・)
 Fさん、最近特に認知症がひどくなってきて、一人でお部屋まで帰れないのだ。(自分の部屋がどこかもわからない!)
 まぁそれで、一緒に手をつないで、お部屋まで送ったというわけである。(職員さんも手が足りないのだ!サービス、サービス)
 ・・そう、ゆっくり、ゆっくりのFさん歩調なので、退屈さもあって、一緒に歌を唄って帰ることにした。
 大きな声で一緒に「おぉ手て つないで 皆かえろ~、カラスと一緒に帰りましょう~~」のワンフレーズを、何度も何度も、一緒に繰り返し唄いながら、白寿苑・新館までの渡り廊下をフラフラと共に帰ったのであった。 『誰か、このパジャマ姿のお婆ちゃんとカラスのような僧侶姿の僕を、記念にカメラで撮ってくれんかなぁ』と心で思いながら・・・。(それは、まるでチャップリンの『モダンタイムス』の映画のラストシーン様やったと思う!〔笑い〕じゃなくて〔スマイル!〕)
 

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