住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『王様と老人』 「雑宝蔵経」より その1

 「《老いる》という事実(真理)は、悲しい・・。でもはたして、《老い》はマイナス面だけなのだろうか?」 
 これは日本の『姨捨伝説』の元になったお話。(・・でも、ご安心を!元のお話はハッピーエンドで終わります)
ファイル 321-1.jpg (仏教もの24) 全三回
 昔、インドの或る小さい国に、たいそう〔老人〕嫌いの〔王様〕がいた。
 「なぜ、老人が嫌いなのか?」というと、「老人など、何も役にも立たない!」と思っていたからであった。
 それで、ついに王様は大臣たちを集めて、ある命令を出した。
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 それは、「大臣たちよ、今からすぐに、老人という老人は遠い森へ追い出してしまうように!」というお触れであった。
 大臣たちは、皆驚いた。・・が、王様の命令である。しかたなく、その『お触れ』を全国民に言い渡した。
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やがて、老人たちの国を出て行く日がやって来た。
 みな涙を流して、その別れを惜しんだ。
 老人たちは、わずかな食料と寝具を抱いて去っていった。
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 ・・が、しかし、一人の大臣だけは、その命令を守らなかった。
「私は、王様がなんと言おうと、この老いた父を追い出すわけにはいかない・・」と、その大臣は地下室に父親をそっと隠したのであった。
ファイル 321-5.jpg
 ・・ちょうど、そのような頃、隣の大国から、或る〔難題〕が持ち掛けられてきた。
 隣の大国の王様は、手紙でこのように言ってきたのだった。
「おっほん、我が隣の小さい、小さい国の王様へ。
 ワシは〔なぞなぞ〕が大好きなのじゃ。
 ほんでもって、今からお前に、三つのなぞなぞを出す。
 もし、一問でも答えられなかったり、間違っていたら、お前の国をただちに滅ぼす!よいか、本気じゃぞ!
 では、第一問。 今、お前に、二匹の同じ大きさのヘビを送った。どちらがオスで、どちらがメスか、言い当ててみよ!
 一発目からファイナルアンサーじゃぞ!」とMINOモンタ氏のような口調で迫ってきたのだった。
 さぁ、どうなる・・? つづく


 

 
 

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