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紙芝居:『透明人間・龍樹(リュウジュ)さま』 (後編)

 インドに生まれた〔龍樹菩薩〕さまは、『空(クウ)の哲学者』と呼ばれ、その著作に《仏教百科事典》ともいうべき『大智度論』や『十住毘婆沙論』などがある。・・「でも、そんなの関係ねえ・・、この紙芝居には・・」。
 この「紙芝居」は、この大天才ともいうべき御方の、その若き頃の自惚れと挫折と、その転機を描くのが目的なのだから・・では、オッパッピー、後編のはじまり、はじまりー(ちょっと古いなぁ・・)
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その夜、罠が仕掛けられてる事など露知らず、〔龍樹〕たちワルの四人組は、お城に忍び込みました。
 しかし、床の砂に残った足跡めがけて、隠れていた兵士たちが一斉に飛び出し、やたらめったら斬りつけたのでした。
「ギャーッ!」と、仲間達は、こうして次々と斬り殺されていきました。 
 この様子を見ていた〔龍樹〕は、とっさに、王様の後ろにぴったり張り付き、難を逃れたのでした。
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 その後、生き残った〔龍樹〕様は、自分の自惚れと愚かさゆえに、友人を死に追いやってしまった自責の念で、深く反省し、その場で髪を切り、頭を丸めて『出家』しました。
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そして、ヒマラヤの山奥で、師匠に就いて、もう一度、仏教を学び始めたのでした。
・・が、元より頭の良い〔龍樹〕様は、たちまち、師匠からすべてを学び尽してしまいました。
 こうなると、又自惚れ心が湧いてまいります。
「なーんだ、仏様の教えと云っても、たかがこれだけの事か!あー、つまらん、つまらん!」と山の頂きで叫びました。
 すると、それを聞いた《天》の〔ミロク菩薩〕様が、「小僧、何を言うか!仏教の奥義も知らず、少しかじったぐらいで偉そうに言うな!」と、お怒りになり、《龍》のお姿に変身し、〔龍樹〕様を、海の底へとつれて行ったのでした。(なんか、もうこの辺り、めちゃめちゃなストーリー展開ですが、偉人伝説ってこんなもんです・・)
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そして〔ミロク菩薩〕様は、海の底の《竜宮城》で、〔龍樹〕様に『玉手箱』を一つ差し出しました。
 その『玉手箱』を開けた〔龍樹〕様は、「あっ」と驚き、(見る見る内にお爺さんの姿に変わったのかと思うと、そうではなく・・、)その箱の中の一冊の『華厳経』というお経の本に目が奪われたのでした。
(このへんのお話は、『浦島太郎』のお話の方が、後に出来たものでパクリなのです。・・ではここで一曲。「昔、むかし~リュウジュは~、怒った龍に乗せられて~ 、竜宮城に来て見れば~、なーんとそこには華厳経~」・・おそまつ!)
 「龍樹よ、お前はまだ、その経典を知らぬであろう。そのお経を読み、もう一度、勉強し直せ!」と、〔ミロク菩薩〕様は、そうおっしゃいました。
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 こうして、下界に戻った〔龍樹〕様は、一心にそのお経を読み、学びました。
 そのお経には、次のような事が書かれてありました。
《私達が、仏様にお助け頂く道は「二つ」ある。
 一つは、険しい山道をてくてくと歩いて、自分で越えてゆく道=〔自力〕。
 そして、もう一つは、〔アミダ様〕という仏様の船に乗せてもらい、お任せして、楽に海を渡っていく道=〔他力〕、がある。》と。
 〔龍樹〕様は、この〔他力〕という方法を見つけた時、大変驚かれ、「そうだ、その通りだ。私達は罪深く、何の力もない。煩悩は尽きる事がない。この私がそうなのだから・・。険しい山道を越えてゆく事は、大変難しい。それよりも、この仏様に、すべてをお任せして、信じて生き抜こう。それが良い。」と、悟られました。 こうして、下界に戻った〔龍樹〕さまは、その後、この教えを多くの人々に説いて回られ、やがて《龍樹菩薩》様と呼ばれる「どえらりぁ」偉い人になったと云うことです。 めでたし、めでたし。 おしまい