そして最後に蓮如上人は次のようにおっしゃいました。
『このような時代じゃからこそ、御門徒の皆様には、今まで言いました事をお忘れなき様お願いいたします。
・・私達は皆、阿弥陀如来の救いの中にあるのじゃよ。もったいない事、もったいない事、南無阿弥陀仏。』
このお手紙を聞いて、御門徒達はハッとしました。
「・・蓮如様の仰るとおりじゃ。
この病気に罹らなくても、いつかはワシらの死んでゆく身であった。
その事を蓮如様は思い出させて下さった。
一日一日を大切にして、頂いた命をありがたく過ごそうぞ。なっ、皆の衆!南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏・・」
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。」
こうして念仏道場は、安らかで力強いお念仏の声が響き渡ったのでした。おしまい
(終わりに)
現在、世界中で[新型コロナウイルス]が猛威を振るい、我々は不安な日々を送っております。
このような病や死を身近に感じる時、私達は蓮如上人からのお手紙の中で、「我々は死んでゆく身である。」と改めて学ばせていただきました。
そして不安に思う私たちへ、「限られた命を大切にして欲しい。阿弥陀様が見守ってくださっている。」とメッセージを受け取らせていただきました。
共に悩み、共に苦しみながらも、お念仏のみ教えを聞き、共に歩んで参ろうではありませんか。合掌
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紙芝居:『蓮如上人からのお手紙~伝染病について』(その5 最終回)
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カンネン亭 2020年11月10日(火)09時24分 編集・削除
名前だけが一人歩きしている偉大なる僧、蓮如上人。
豪傑僧とか、色々言われていますが、僕は一人の神経の細かい思いやりのある優しい人であったと思っています。
Q 2020年11月09日(月)16時54分 編集・削除
私は京阪の光善寺に住んでおります。駅への途中に蓮如上人様のお廟があります。そのお人柄はよくわからなかったのですが、今回のお話で親しみがわきました。