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紙芝居:『悲劇のゼンメルワイス医師「それでも手を洗え!」』(その3)

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ゼンメルワイスは考えました。
「これは空気中の悪い空気が原因ではない。
・・私は[第一産科]の医師達と、[第二産科]の助産婦達をじっくり観察した。
 そして、その決定的な違いを発見した!
 それは[第一産科]の医師達だけが、お産の前に死亡した患者の解剖研究をしていた事が関係する。
 死亡した患者の体を触る事によって、『死体粒子』とでも言おうか、細菌が医者達の手に付着し、その手で妊婦を診察した為、産道に悪い菌が付き病気を起こしたのだ。
・・助産婦はそれをしない。
 つまり原因は、我々医師に原因があったのだ!」と。
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 そして彼は思いました。
「・・ならば、この悪い菌を取り除くには、・・徹底的に手を洗えば良いのだ!」と。
 そこでゼンメルワイスは、上の先生の許可も得ず、産婦人科の部屋の前で、
『解剖室から出て来た医者は、入り口の前の洗面器で徹底的に手を洗う事!』
と書いた紙を貼り、病室の前で医師達を監視続けました。
 他の医師達は「何故、オレ達は手洗いなんてしなくちゃいけないのだ!」とブツブツ・・。
 しかしゼンメルワイスは「それでも手を洗え!」と、もの凄い形相と気迫で迫るものですから、皆はしぶしぶ従いました。
 その結果・・、
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 この塩化カルシウム液を使った手洗いの効果は絶大でした。
 第一産科の産褥熱発症率は激減。
 入院患者の死亡率は劇的に少なくなったのです。
 こうしてゼンメルワイスは、のち『母親達の救い主』と呼ばれる事になるのですが、それはずっと後の事で・・、
 「患者の死亡は、手洗いをしなかった医療者たちに原因があった」と言われた医師達は、皆ゼンメルワイスに敵意を向けたのです。 つづく