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紙芝居:『恩讐(オンシュウ)の彼方に』 ~その1~

 アメリカの9.11、同時多発テロ事件・・。そしてそれに対してのアフガン・イラクへの報復戦争。
 いったいこの怨みの連鎖は、どうすれば止まるのだろうか?
 そんな事を考えていたら、この〔菊池寛〕氏の有名な小説を是非『紙芝居』化したくなって作った一作。全3回にして載せます。

 『恩讐の彼方に』(文学もの15)
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 昔むかしの江戸時代のお話。
 〔市九郎〕という名の身分の低い侍がいた。
 彼は、〔三郎兵衛〕という殿様に仕えていた。
 ある時、〔市九郎〕は、殿様の〔お妾〕の一人と恋に落ちた。
 それが殿様にバレた。
 怒った殿様は〔市九郎〕を手打ちにしようと刀を振るったが、一瞬のスキができ、気がつけば〔市九郎〕が、殿様を刺し殺していた。
 そう、〔市九郎〕は、主殺しという大罪を犯してしまったのである。
 〔市九郎〕は、自分の罪に慄きその場で自害しようとした。・・が、隠れていた〔お妾〕に誘われ、金を盗んだ上、江戸を逐電したのだった。
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 そして、二人は『木曾』の山中で、茶店を開いた。
 しかし、一度犯した悪事は、もうハドメがきかず、二人は昼は茶店で金持ちの客を見定め、夜、こっそり先回りをして、その客を殺し、お金を奪ったりした。
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 そんなある日、いつものように〔市九郎〕等は、若い金持ち夫婦を襲って殺した。
 〔市九郎〕は、財布だけを奪い逃げようとした時、〔お妾〕だった女が、必死の形相で、その遺体に跨り、(くし)や(かんざし)を引き抜こうとする姿を見て、自分のやっている事が改めて、恐ろしくなり、気がつけば何もかも放り出して逃げ出していた。
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 そして、奉行所に自首しようとしたが、その前にあるお寺に駆け込んで〔懺悔〕する事にしたのだった。
 〔市九郎〕がお寺の御上人に仔細を話すと、御上人は「重ね重ねの悪行、自首すれば直ちに磔・獄門であろう。・・それよりも、本当に懺悔する気があるならば、〔出家〕し、死んだ気で、この寺で修行し、亡くなった者への供養の為に、仏道を歩んではどうか?」と言われた。
 その言葉に目が覚めた〔市九郎〕は、その場で出家し、名を〔了海〕と改め、死ぬ気で修行に励んだ。
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 やがて何年もが経ち、〔市九郎〕こと〔了海〕は、御上人の許可を得て、苦しむ人々を助ける為に、諸国行脚の旅に出たのであった。  つづく・・

 
  
 

コメント一覧

らむね 2008年10月08日(水)16時05分 編集・削除

目を輝かせてPC上の紙芝居に見入っている私がいます。手描きっていいですね・・・。

紙芝居 亭主 2008年10月08日(水)22時37分 編集・削除

 らむね様
 ありがとうございます。コメント頂いたら元気が出ます。・・又、続き書きますので見てね。