住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「懺悔の聖者 覚鑁(かくばん)上人」(その6)

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「何という事だ!お山にとって善いと思ってした事が、かえって高野山を二つに割ってしまった・・。仏様、お大師様、申し訳ありません・・。」と、覚鑁上人は反省を繰り返し、今度は『密厳院』というお堂に籠られ、千日間の[無言の行]に入られました。
 そして、その行の最後に有名な『密厳院(みつごんいん)発露懺悔文(ほつろさんげもん)』を書かれるのです。
 少しだけ中身を述べますと・・、
『我々は懺悔します。・・多くの罪を作っています。・・行動と、言葉と、心の働きは数えきれない程、良くない行いを犯しました。・・私はすべての人々に代わって、ことごとく懺悔します。』というような文が続きます。(お坊さんは一読有りです)
 清らかな心の悟りを開き、高野山のトップに立ち、長年の夢であった、弘法大師のような最高指導者になったものの、良き指導者になることが出来なかった悲しさと、そして上人の心の純粋さが文面からにじみ出ています。
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(根来寺 覚鑁上人の墓) つづく

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