純粋な信仰心においては、飛びぬけた境地にある人。
・・それを『妙好人(みょうこうにん)』といいます。
今からお話する[越中赤尾(=今の富山県南砺市)]の『道宗(どうしゅう)』という念仏者もその一人です。
道宗さんは、妙好人の元祖ともいわれ、蓮如上人(=浄土真宗中興の祖)に帰依した伝説的な人物です。
たとえば、道宗さんは『蓮如上人のおっしゃることを不可能と思ってはダメ。・・琵琶湖を一人で埋めよとおっしゃれば、「はい、わかりました」と言って引き受けよう』と言われた方です。(蓮如さま命っ!やったんやな~)
又、眠る時、阿弥陀様の48誓願を、常に忘れぬように、いつも48本の割り木を敷き詰め、その上で休んだとも云われています。(ここまでくると、ついて行けない!いやっ、僕はついて行きます・・紙芝居を描く為に、惚れこまなっ!)
一途な一途なまじめな信仰者、越中赤尾村の道宗っ!それでは、紙芝居のはじまり、はじまりー。
道宗さんは、幼い頃、弥七(やしち)と呼ばれていました。
弥七の父[先祖]は、平家の落ち武者でした。
源氏との戦に敗れた為に、この山里に隠れ住んだのです。
弥七の一途な性格は、この武士の血から来ているのかもしれません。
が、弥七が小さい時、母が死に、父も病気で亡くなってしまいました。
そして、一人ぼっちになった弥七は、同じ村に住むおじさんの家に引き取られたのでした。
「おじさん、どうしてオラのおっ父とおっ母は早く死んじゃったの?・・オラ寂しいよぉ。・・もう一度会いたいよぉ。」と弥七はおじさんにいいました。
それを聞いて、おじさんは慰めようと話し始めました。
つづく
(道宗生誕地:富山県五箇山[ごかやま])
(道宗誕生地に建つ南砺市[行徳寺]様)
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