お寺でコーヒー・紅茶を飲んで、みんなにくつろいでもらう。
これをコンセプトに始めたのが『寺カフェ』という。
この「くつろぐ」という効果が、もう出てきている。
たとえば、奥さんを亡くされ、泣き疲れたご年配のご門徒がいる。
「寺カフェに来ませんか?」と何度も誘ってみたが、なかなか行動に移されない。
そこで、先日、無理やり(笑)電話を掛けて車で迎えに行った。
すると、すっと来られた。
僕は、すでにおしゃべりに夢中なお客さん達に「○○さんという方が初めて来られましたー。イェーい」と言う。
すると、お客さんのお一人が「こっち、こっちへおいでや。・・ここ座って。(すでに座っておられるお客さんに対して)『もう、あんたはそろそろ帰る時間やろ!』」とみんなに笑いを飛ばし、無理やり席を空け仲間に入れて下さった。
そしてそのご門徒さんは、寂しい身の上話を、コーヒーを飲みながらいろいろと語り、そしてみんなもそれを聞いて下さり、初めてにも拘らず一杯お話をされ、喜んで過ごされた。
その帰りの車の中で「楽しかったですわ。又、来月も来ますわ」とおっしゃった。
コーヒーを飲みながらワイワイと喋る。
これは、お寺で無くても出来るかもしれないが、『南無阿弥陀仏』とお名号が掛かっている中で、皆で『くつろぐ』というのは、又ちょっと違った、心が優しくなれる雰囲気ができる。・・と思うのである。
寺カフェは、良いものである。
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