住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「妙好人 六連島のお軽さん」(その3)

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夫の幸七さんの帰りが次第に遅くなり、
・・やがて、二日、三日、何週間と帰って来なくなりました。
 不思議に思ったおかるさん。
 夫の仲間に聞いてみますが、誰も「知らぬ」の一点張り。
 実は、夫に北九州で愛人が出来ていたのです。
 夫の友人達は、それを知っていましたが・・、
「激しい気性のおかるに、もし知れたら大変!」だと、皆で隠していたのです。
 
・・しかし、ついにおかるさんに知れました。(今も昔も一緒でんなぁ。バレるものはばれる。あぁ~ゲスの極みか、ため息か。ワイドショーは永遠に・・)
 勝気ではありましたが、純情そのもののおかるさん。
「裏切られた!!」と、足元から大地が崩れて、奈落の底へ引きずりこまれるような気がしました。
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 「夫が許せない!そして、愛人を殺してやりたい!」と、おかるさんの激しい気性に火がつき、嫉妬の日々が続きました。
 しかし、一方では「でも、きっと夫は、私のもとに帰ってきてくれる!」とも思うのでした。
 呪いながら、怨みきれず、尚、夫の愛を求めている女心。
 そのジレンマに耐えきれず、とうとう、おかるさんは子供たちをつれて、「崖から飛び降りよう!」と思ったのでした。
 しかし、子供たちに泣いて止められ、自殺を諦めます。
 そして、とうとう「これから、私はいったいどうしたら良いの?」という気持ちが、おかるさんを(島に一つしかなかった)お寺へと向かわせるのでした。
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 つづく

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