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紙芝居:「金子みすゞと仏さま」(その10)

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金子みすゞは、夫との間に可愛い女の子を一人授かります。
 みすゞは、その子を目の中に入れても痛くないほど可愛がりました。
 しかし、又、運命の変わる時が来ます。
 みすゞの夫が、義理の父と喧嘩をして、店を辞めてしまったのです。
 こうして、みすゞ夫婦は、義理の両親の暮らす本屋を出て行くことになりました。
 そして夫は、新たに商売を始めますが、うまくいきませんでした。
 そして、元々、妻のみすゞの才能に理解の無かった夫は、つらく当たり出したのです。
 「詩を書くことは許さん!」
 「雑誌への投稿もダメだ!筆を捨てよ。」と。
 これは、次第に有名人となってゆく妻みすゞへの嫉妬もあったのでしょうが、みすゞにとっては、生きがいをすべて盗られることでもあり、たいへん辛く悲しいことでした。
 が、みすゞは耐えました。
 家族が仲良く暮らす為、子供の為だと思って耐えたのでした。
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 が、さらに、そんなみすゞに追い打ちが掛かります。
 悪い遊びの過ぎた夫から、性病をうつされたのです。
 病院に行くお金も無いみすゞは、だんだんとやつれてゆきました。
 「・・これでは、娘共々倒れてしまう。」と、ここでようやくみすゞは、夫との離婚を決意するのです。
 しかし、離婚の話を呑んだ夫から、一つの条件を出されます。
 それは、「娘の世話は俺がする!・・娘を渡せ。」というものでした。
 「あの夫に娘を渡したら、きっと娘は不幸になる。・・しかし、こんな病弱の体の私にはとても育てられない。・・願わくば、娘は私の母に育ててもらいたい。・・しかし、今の法律では親権は夫にある。・・こうなったら、私は命を捨てて、それを夫に訴えるしかない!」と、自殺を決意するのでした。 
 つづく