住職のつぼやき[管理用]

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カッコいい生き方?

 今日、『特養老人ホーム甍』の講話クラブに行って来た。
 今日の講話の演目(紙芝居)は、『捨聖 一遍上人』。
 そして、テーマは「捨てる」である。
 そう、今日は一遍上人の人生行路を「紙芝居」で解説しながら、その生き方を紹介して、その後、みなさんに「(大事なものを)捨てて生きて、果たして幸せは来るのか?(執着を無くす生き方)」をテーマに話し合ってみた。
 偉大な聖人:一遍さまの事はさておき、「捨てる」をテーマにした話し合いは、(白熱して)面白かった。
 「家族や財産などを捨ててしまったら、後に[虚しさ]しか残らないのではないでしょうか?」とか、「それは仏教でいう[無]ということですか?([空]のことか?)」とか、高尚な質問が出て、どう答えて良いか解らず、こちらも頭の中が[無]になった。(笑い)
 でも、途中に「それって(なんとなく)解る、解る」というお方が現われて、僕は最後に「(心の中の執着を含めた)『捨てる』生き方って、案外実行すると楽かもよ。
 今、『断捨離(だんしゃり)』っていう本もヒットして、そんな(心のお掃除、整理する大切さを表す)言葉もできてるのですよ。・・まぁ、僕はとても出来ませんけど。僕はどっちかというと、『断捨離』より『檀蜜』の方が好きですけど。ところで、みなさん檀蜜って知ってますか?余談ですけどね。・・まぁ、だから今日のお話は、いわゆるひとつの憧れということで。」と、まとめてみた。
 職員さんが、最後に「今日の話はおもしろかったー」と、言ってくれたので、ちょっとホッとした。

 先日、プライドを捨てて、坊主活動している僕に対して、ある方が、「あなたはカッコいい生き方をしています!」と、真剣に言って下さった。
 いつも、回りから変人に思われてる僕を、そんな風に見つめていてくれてる人が、一人でも現われたこの事実に、僕は心から「このまま前進しよう」という勇気が沸々と湧いたのであった。(褒められて伸びる中年なので・・)
 でも、その言葉も、いつか[執着]になる可能性がある。
 ・・だから、心の中にしまっておきたいが『捨てねば』・・な。
 

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