住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:『「信心を得よ!」物語』~「蓮如上人御一代記聞書」より〔前編〕

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 皆さんは、〔蓮如(れんにょ)〕上人という、お坊様を知っていますか?
 この方は、室町時代末期、戦乱で苦しむ人々に、〔お念仏によるお救い〕を広めるため立ち上がり、活躍されたお坊様です。
 蓮如様は、人々に対して「信心を得なされ、信心を得なされ。」と、口癖のようにおっしゃり、浄土真宗を盛んにされました。 
 それでは今から、『蓮如上人御一代記(ごいちだいき)聞書(ききがき)』という書物より、いくつかのエピソードを抜粋して、蓮如様のお人柄にせまってみたいと思います。
 それでは、はじまり、はじまり~
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 蓮如さまがまだお若かった頃、京都の『本願寺』は今とは違い、建物も小さく、お参りの人も少なく、たいへん貧しかったそうです。
 その貧しさゆえに、二・三日も何も食べない日が度々あったと伝わっています。
(蓮如)「私の若い頃は、思い通りに人を雇うことも出来ず、赤ん坊のおむつも、よく私が洗ったものだよ」と、『聞書』の中で述べられています。
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 やがて、本願寺『第八代』となられた蓮如様は、宗祖親鸞聖人の御教えを、よりシンプルに解りやすく伝える為に内容を咀嚼し、『御文章(ごぶんしょう)、又は御文(おふみ)』という、お手紙形式の文章伝道方法を考え出されます。
 これが人気を博し、このお手紙は、各地で書き写され広がっていき、数年後には、念仏信者(=〔門徒〕)で、本願寺は一杯になりました。
(蓮如)「私はどのような事でも、相手のことを考えて、十のものを一つにして、たやすく、すぐに道理が受け取れるように話している。(中略)・・『御文章』も、読む者に肝心要のところを、すぐに理解できるように言葉少なく書いているのだ。」と、『聞書』の中でおっしゃっています。又、
(蓮如)「私は生涯を通して、ただ人々に『信心』を得させたいと願ってきたのだ」とも、おっしゃっておられます。
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 又、蓮如さまはご門徒の方々が、京都にお参りにやって来ると、「道中の疲れを忘れさせるよう」と、寒い時にはお酒を温め、暑い時にはお酒を冷やし接待されました。
(蓮如)「ご門徒の方々が、はるばる京都までやって来られたのに、取次ぎが遅くなるのは、けしからんことだ。ご門徒をいつまでも待たせて、会うのが遅くなるというのが、よくないのだ!」と、おっしゃっておられます。
 そして、蓮如様は「このようにもてなすのは、ひとえに信心を得てもらうためなのだ」とも、おっしゃっておられます。
 つづく
 

コメント一覧

Q 2013年05月22日(水)15時36分 編集・削除

私の住んでる枚方の光善寺には ゆかりの光善寺や蓮如さんの御廟がありますし そこここに蓮如なんちゃらと刻まれた石碑があります。 ご存知でしたか?

カンネン亭 2013年05月22日(水)19時06分 編集・削除

Qさま

 知りませんでした。
 おそれいりました。
 それにしても、よく歩かれたお坊さんですね。

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