住職のつぼやき[管理用]

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紙芝居:「狭山池の底の石棺」(その3)

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(重源)「ほぉ~、これが狭山池か。
 しかしひどいのぉ・・。堤がみな壊れとる。これじゃ、水は溜まらんわい。しかも、堤の底の樋管(ひかん)も腐ってる。・・これでは、水路が塞がり、堤の向こうまで水が流れんわい。
 堤は土を盛れば直せるが、水の〔取水口〕と〔放水口〕には、頑丈な〔石の管〕が必要じゃのう・・。
 しかし、今から岩石を切り出し、加工し、水路を作るのは、あまりにも日数が掛かる。
 何か良い考えはないものか・・・?
 おおっそうじゃ!」。
 重源和尚は、何か閃いたようです。
ファイル 1092-2.jpg
 そして民衆を集めて、重源和尚は叫びました。
(重源)「皆の衆、ただちにこの『河内の国』に多く在るという〔古墳〕から、『石棺』をたくさん引っ張り出して来い!
 それを使って〔石の管〕を作るんじゃ!
 その〔石の管〕こそが、狭山池を生き返らせるに必要な物なんじゃ。」と。
 しかし、それを聞いて民衆は『ゲッ!』と、びっくりしました。
(村の長老)「・・しかし、重源さま、石棺ちゅうたら、昔の豪族、つまり王様の眠る棺おけでっしゃろ?!
 そんな事したら、罰が当たるんとちゃいますやろか?」と、村の長老が代表して言いました。
 すると重源和尚は、
(重源)「大丈夫!仏さんの『入れ物』がもう一遍、生きてるわし等の役に立つんや。仏さんもきっと喜ぶに違いない!」と言いました。
(民衆)「ゲッゲッ!・・それで、いつやるんですか?」
(重源)「今でしょ!」
(民衆)「ゲッゲッゲッ!のジェジェジェ!」 つづく
 

コメント一覧

マロンさん 2013年04月24日(水)08時28分 編集・削除

お早うございます。昨日は大阪ガスさんの『リビングフレッシュ』と言う小冊子で、「南河内何でも調査隊」と言う記事の、フリーライターの方が「磨崖仏」について、教えて欲しいと来られました。三輪・津野さんと三人で対応しました。三輪さんが丁度、勉強用の紙芝居を持たれて居たので、実演して話をまとめました。又見てください。

カンネン亭 2013年04月24日(水)09時23分 編集・削除

あっちこっちで、紙芝居を活用していただき、光栄です。
 又、掲載されましたら、その冊子を見せてくださいね。

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