住職のつぼやき[管理用]

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金峯山寺 蔵王堂へ行って来ました

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役の行者が、1300年前、修行中に感得され、桜の木で彫られたという日本最大の(三体の)青い仏『金剛蔵王権現』像が、ご開帳されるというので、おととい吉野山まで拝観に行って来た。
 以前から、『役の行者』の紙芝居を作ろうと、たくさんの資料本は買い込んでいたのだが、やはり、役の行者といえば、『金剛蔵王権現』!・・一度観に行かねばと思っていて、ようやくその願いが果たせた。(今のところ、忙しくてまだ作りませんが・・)
 デカイッ!、・・やはり目の前で見たら恐ろしいほどの迫力で(本物の『大魔神』のように)迫ってくる。
 又、お顔もデカイ! どちらかというと、身体と顔の大きさのバランスが少し狂っているように思える。
 僕は最初に、頭が身体より大きいアニメ『サザエさん』のキャラたちを、実際巨大化したならこうなるのだろうなという、不真面目な印象を持った。・・やはり僕の頭の中はアニメチックなのだろう。(笑)
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 僕の前を子供達が「わぁ!鬼や」と叫んでいた。
 その通り、鬼のようにも思える。・・しかし、憤怒の形相をした仏さまなのである。
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 僕は以前から疑問だった。「なぜ、仏さまが怒っていなければならないのだろうか?」と。
 でも、今は解る。
 人間の心の悪を破るには、やはり『怒り』も必要なのだ・・と。 
 優しいばかりでは、ダメな時もある。
 自分自身を客観的に観ながらも、怒らねば成らぬ時もあるのである。 しかし、穏やかに笑っている方が、自分も傷つかずに楽には楽で、世渡りもスムーズにいく。
 が、やはり、仏の世界を実現する為には、(自制心を常に持ちながらの)『怒り』の気持ちも持っておかねばならないのだろう。
 だから、この仏の色は、怒りながらも、穏やかな青空を連想させるかのような青色なのだろうかと、そんなことを思ったのであった。
 まるで、竹中直人の『怒り顔で笑っている人』を連想してしまうような。・・ああっ反対かな。『笑い顔で、怒っている人』やったっけ?
 
 

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