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紙芝居:『看病用心鈔の世界』 (前編)

 ・・あの《ナイチンゲール》よりさかのぼること600年、しかもこの日本の国で・・。これは鎌倉時代の僧侶《良忠(リョウチュウ)》上人が書き残された『看病用心鈔(カンビョウ ヨウジンショウ)』という〔仏教的ターミナル・ケア〕の本を紙芝居化したお話です。
ファイル 101-1.jpg (あらすじ) 〔仏教もの20〕
 (良忠)「・・はじめまして、ワタクシ鎌倉時代の僧侶で《良忠》と申します。ワタクシ、〔タイムスリップ〕をして、この平成の時代にやって参りました。・・えっ、(なぜ来たのか)って?それは私が書きました《病人が〔死〕に至る病いになった時の〔病人〕と〔看病人〕の心の有り方などを述べた本》=『看病用心鈔』を現代の〔医療〕と〔福祉〕に照らし合わせてみたいと思ったからなのです。それではしばらくお付き合いくださいませ・・。」
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「《全十九条》からなるこの本の内容すべてを、ここに述べさせていただく訳にはまいりません。このブログがパンクしてしまいます。ピックアップして参るといたしましょう・・。
《第一条》〔病室は日常生活の場から別に設け、病人が寝ながらでも仏様を拝めるように(仏像)を安置しその手から五色の糸を伸ばして、病人の手にしっかり握れるようにしましょう〕と私は書きました。これはいつでも〔仏様と一緒〕と云う環境作りの大切さを述べた章です。」
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「おお、これは現代の看病人〔ナース〕さん、お疲れで深夜の一服ですな・・。でもそのタバコの臭いは禁物ですぞ!病人さんもその口臭・香害を〔公害〕と受け取るかもしれませんからな。私の本の《第二条》も〔酒肉五辛(ニンニク・韮)などを食べた人は病人に近づいてはならない〕と書きました。」
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《第四条》「これは私の時代の《病院》です。そう、お寺がその役目をしておりました。これは《臨終行儀(リンジュウギョウギ)》という風景でして、重い病気の方を対象にしております。病人さんは(北枕)にして西向き(西方浄土)に寝かせます。壁には《極楽》の絵を掛け、やはり仏像からの五色の糸を伸ばし握らせ安心させます。その回りには3~4人の僧侶が、看病とともに《念仏》を称えます。これは現代では〔ドクター・ナース・御家族・ヘルパー〕さんがその役目なのではないでしょうか。」
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《第五条》「これはたくさんのチューブで繋がれた〔延命治療〕ですね。・・私の時代にも〔加持・祈祷〕という名で、この〔延命治療〕はありました。・・が、私は単に〔延命〕の為だけなら、〔祈祷〕などはしない方が良いと書きました。だって『延命を祈るうちにも 減る命』っていうじゃないですか・・私ならゴメンです。」 後編につづく・・